さつまいもとは
1600年ごろ、中国から日本にやってきました。当時は「甘藷」や「唐芋」と呼ばれていました。甘藷は「甘い芋」を意味し、唐芋は「唐(中国)から伝わった芋」としています。その後、江戸時代に薩摩地方(鹿児島県)から全国に伝わったため、「さつまいも」と呼ばれるようになりました。
さつまいもの栄養
- ビタミンC
さつまいもにはビタミンが100gあたり29mg含まれています。1日に1/2本を食べると必要なビタミンCの約1/3量を摂取することができます。ビタミンCは、抗酸化作用があり、肌のターンオーバーをサポートします。またコラーゲンの生成をするはたらきがあるため、肌のハリやツヤを保つ効果が期待できます。さつまいものビタミンCは加熱しても壊れにくく効率よく摂取できます。
- 食物繊維
さつまいもには不溶性食物繊維が1.8g、水溶性食物繊維が0.9g含まれています。食物繊維は腸内環境を整えたり、血中のコレステロール値を下げるはたらきがあるとされています。また、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予防にも効果が期待できます。
- カルシウム
骨や歯を作るのに欠かせないミネラルです。また、ホルモンバランスを整え、ストレス緩和に役立ち、リラックス効果も期待できるといわれています。ビタミンDと一緒にとることで吸収率がよくなります。
- カリウム
カリウムには体の余計な水分や塩分を外に出す働きがあり、むくみ予防に役立ちます。また、体の水分バランスを保ちナトリウムを排出して正常な血管を保つ効果があり、高血圧予防にも効果が期待できます。
- ビタミンB1・B2
ビタミンB1は糖質の代謝を助けてエネルギーを作り出すため疲労回復に役立ちます。また皮膚や粘膜の健康維持、筋肉の機能を正常に保ちます。
ビタミンB2は脂肪を燃焼させ、エネルギー代謝や細胞の新陳代謝を促進し、健康な皮膚や髪、発育や美容に関わるビタミンです。
- ヤラピン
さつまいもを切るとでてくる白い液体です。腸の働きを促進し便を柔らかくする効果があります。
代表的なさつまいもの種類・特徴・食べ方
- 安納芋
甘味が強く、しっとりでクリーミーな食感です。他のさつまいもより小さいサイズなため糖度が凝縮されています。ねっとりしいて甘いため、焼きいもやスイーツ作りの食材に向いています。
- 紅はるか
糖度が高く、ねっとりとした食感が特徴です。整った外観と皮の色がよく、2010年に品種登録された新しい品種です。それまでにあったさつまいもよりはるかに優れている、という意味で「紅はるか」と名付けられました。焼き芋やふかし芋、スイートポテトなどの食べ方に向いています。
- シルクスイート
シルクのような滑らかな舌触りで上品な甘さです。このなめらかな口当たりが特徴で、これが「シルク」という名前の由来ともなっています。2012年から苗の販売が始まった比較的新しい品種です。焼き芋や干し芋お菓子作りの食材としても人気の品種です。
- 鳴門金時
ほっこりとした優しい甘さが特徴です。徳島を代表する農産物で、中身が黄金色をしている芋を金時芋と呼んでいたことから、「鳴門金時」と名付けられました。ホクホクした食感なので、焼き芋やてんぷらがおすすめの食べ方です。
- 紅あずま
ホクホクの食感で甘みが強いのが特徴です。茨城県や千葉県など関東を中心に、栽培されています。ホクホクした焼きいもやスイーツの材料としても食べるのもおすすめです。
糖度ランキング
1位 紅はるか 約30度
2位 安納芋 約20度
3位 紅あずま 約14度
4位 シルクスイート 約8.8度
保存方法
- 常温
・1本ずつ新聞紙で包む
・紙袋や段ボールに入れる
・直射日光に当たらない場所で保存
適温は10~15℃くらいなので、冬場は冷暗所で保存
- 冷蔵庫
・ポリ袋に入れて、ゆるく結び、野菜室で保存
・1本ずつ新聞紙で包む
- 冷凍庫
【生の場合】
・さつまいもを洗い、皮付きのまま調理しやすい大きさにカット
・10分程水でさらしアク抜きする
・キッチンペーパーで水気を拭き取り、冷凍保存袋に入れる(切断面が多いスティック状やいちょう切りの場合はラップで包んで袋に入れる)
→解凍方法
凍ったまま調理に使用できる
【加熱の場合】
・さつまいもを洗い、皮付きのまま調理しやすい大きさにカット
・10分程水でさらしアク抜きする
・フライパンで焼き色がつくまで焼いて粗熱が取れたら、1つずつラップに包んでフリーザーパックに入れる
→解凍方法
電子レンジ500Wで2分前後が目安
レンジで簡単焼きいもレシピ
【材料】
・さつまいも 中1本
・ペーパータオル 1枚
・ラップ 芋を包める大きさ
【作り方】
①さつまいもを洗い、濡れたままペーパータオルでくるみ、上からラップでくるみます。
②600Wの電子レンジで1分30秒加熱します。
③200Wの電子レンジで8~10分加熱します。
④太い部分に竹串を刺してスッと通れば完成です。
【時短調理で焼きいも】
→上記の作り方で加熱時間を600W4分にします。
【より甘味を引き出す方法】
→150W16分加熱します。
*ワット数を抑えることで、甘みがアップします。
まとめ
さつまいもはおいしいだけでなく栄養素も豊富に含まれており、健康に嬉しい効果がある食材です。さつまいもで食欲の秋を楽しんでみてはいかがでしょうか。
<参考文献>
おいも美朝研究所 https://oimobicho.jp/basic/frozen/
ニチレイ https://www.nichireifoods.co.jp/media/5076/
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