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発酵食品【ヨーグルト編】

ヨーグルトとは

発酵乳の一種で、乳を乳酸菌や酵母で発酵させたものです。水牛や山羊、羊、馬、ラクダなどの乳を原料とし、日本の多くは牛乳から作られています。

ヨーグルトに使われる主な乳酸菌と商品名

  • ビフィズス菌

主に大腸に住む代表的善玉菌です。牛乳や乳製品に含まれる乳糖やオリゴ糖をエサに増殖します。悪玉菌の増殖を防いで腸内環境を整えさまざまな生理機能を発揮します。

→ビビダスプレーンヨーグルト

  • ガセリ菌

ガセリ菌と呼ばれる乳酸菌はいくつか種類があります。現在のヨーグルトの一般的な主なものは、内臓脂肪の減少を助ける効果のある「ガセリ菌SP株」と脳腸相関(※)の仕組みを介した働きが期待される「プレミアガセリ菌CP2305株」があります。

※脳腸相関とは脳と腸は自律神経、内分泌系、免疫系の3つの情報伝達を介して、お互いに影響しあっています。この脳から腸への双方向的な関連性のことをいいます。

ガセリSP株→恵megumiガセリ菌SP株ヨーグルト

ガセリ菌CP2305→「届く強さの乳酸菌」W、「プレミアガセリ菌CP2305」

  • ブルガリクス菌

整腸作用、免疫力アップ、美肌効果があるとされています。またブルガリア菌は死菌になっても効果があると言われています。菌自体が他の乳酸菌や善玉菌のエサとなり、それらの増殖を助ける効果があるためです。

→明治ブルガリアヨーグルトLB81

  • サーモフィルス菌

ブルガリクス菌と組み合わされて使われることが多く、ブルガリクス菌の生育を助けます。またサーモフィルス菌は有害物質を吸着し、体外へ排出してくれる働きがあるため、ガンの予防にも効果が期待されています。

→森永 ギリシャヨーグルト パルテノ 

  • アシドフィルス菌

人の体内に存在している乳酸菌の一種です。酸や熱に強く多くが生きたまま腸まで届きます。ピロリ菌に対して強い殺菌効果があるため、胃炎や胃潰瘍の予防にも期待されています。

また、腸内の腐敗物による口臭の予防にも役立ちます。

→小岩井 生乳だけで作った脂肪0ヨーグルト

ヨーグルトに含む栄養素

  • たんぱく質

ヨーグルトに約3.4%含まれています。消化吸収が良いペプチドやアミノ酸に分解され体内に入り、体の組織を作ります。

  • 脂質

乳に含まれる脂肪は均質化されて細かくなり、発酵乳になるとさらに消化されやすくなります。体温の維持、細胞や血液、ホルモンの材料となり、体を動かすパワーの源です。

  • カルシウム

牛乳を原料としたヨーグルトはカルシウムも豊富に含んでいます。牛乳ではカルシウムの吸収率は40%ですが、ヨーグルトになると、乳酸と結びついて乳酸カルシウムとなり、腸から吸収されやすくなっています。カルシウムは骨や歯を形成するのに欠かせない成分です。

  • 炭水化物

ヨーグルトには「乳糖」と呼ばれる脳や神経のエネルギー源にもなる糖質が含まれています。乳糖は、カルシウムや鉄分の吸収を高めたり、整腸作用があります。

  • ビタミンA

脂溶性ビタミンの一種で、目の健康維持や皮膚・粘膜の免疫力の向上・抗酸化作用などが期待できます。

  • ビタミンB2

脂肪を燃焼させ、エネルギー代謝や細胞の新陳代謝を促進し、健康な皮膚や髪、発育や美容に関わるビタミンです。

期待できる効果

  • 腸内環境改善

ヨーグルトには善玉菌の乳酸菌やビフィズス菌が含まれており、悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境を整える働きがあります。

  • ダイエット効果

乳酸菌は腸内の善玉菌を増やし、老廃物のスムーズな排出を促す働きがあります。また乳酸菌の一つであるガセリ菌SP株には内臓脂肪の低減を助ける働きがあるとされております。

  • 花粉症の症状緩和

乳酸菌には乱れた腸内細菌のバランスを整える働きがあり、アレルギー症状を抑え、正常な免疫機能を保つとされています。

  • 美肌効果

乳酸菌には老廃物を排出するデトックス効果や新陳代謝を活発にするビタミンA、ビタミンB2 をたくさん含んでいるため肌荒れ、美肌に効果があります。

  • 歯周病の予防

乳酸菌には抗菌作用があり、歯周病菌や虫歯菌といった悪玉菌の繁殖を抑制する働きがあります。特に乳酸菌LS-1や乳酸菌L8020が抑制効果があります。ほかにも口内環境を良好にするL-ロイテリ菌や細菌感染の予防をするL-137などがあります。

  • 生活習慣病の予防

乳酸菌は悪玉菌を減らし動脈硬化や高血圧を改善する効果が期待されています。またヨーグルトの上澄みである乳清(ホエー)は血糖値を下げる働きがあり糖尿病の予防効果があるとされています。

  • 免疫力を高める

免疫細胞の約7割は腸内にあると言われています。乳酸菌によって腸内環境が整えば腸内にいる免疫細胞が活性化し、免疫力が高まります。

食べるタイミング別の効果

  • 食前

食前に食べると消化がよくなり、カルシウムの吸収率がアップします。また血糖値の急上昇や余分な脂肪の吸収を抑制したり、食べすぎを防ぐことができます。

  • 食後

便秘解消に役立ちます。食後は胃酸による刺激が弱くなるため、生きた乳酸菌やビフィズス菌が腸に届き、整腸作用があるとされています。

本来の効果が一番発揮できる夜の22時から夜中2時(起床から15~19時間前後)といわれており腸のゴールデンタイムとも呼ばれています。

寝ている間に腸の働きが活発になり、乳酸菌の吸収率も高まります。ただし、就寝直前に食べると睡眠の質を下げてしまうため、就寝3時間までには食べ終えるのがおすすめです。

効果的な食べ方

  • 温度

乳酸菌は高温に弱く約60度で死滅してしまいます。しかし、発酵温度である20~45度前後では活発に活動します。電子レンジで30秒~1分程度温めるといいでしょう。

  • 組み合わせ

食物繊維やオリゴ糖を含む食品と一緒食べることで腸活の効果を高めることができます。

オススメトッピング→きな粉 アロエ ナタデココ バナナ ナッツなど

オススメメニュー

  • りんごヨーグルト

【リンゴのペクチンとヨーグルトの乳酸菌で腸内環境改善】

調理時間約5分

材料(1人分)

プレーンヨーグルト  80g

りんご 1/8 個

はちみつ 小さじ1

Aシナモンパウダー 適量

作り方

①りんごは1cm角のさいの目に切ります。

②器にヨーグルトとはちみつを入れて混ぜ合わせ、①をのせAをふります。

  • きゅうりと大根のヨーグルトみそ漬け

【ぬか漬け風で簡単に作れます】

調理時間約15分

材料(2人分)

きゅうり 2本

大根   1/4(100g)

塩  少々

Aみそ 大さじ3

Aヨーグルト 大さじ3 

作り方

①きゅうりを5mmの斜め切りし、大根は5mm幅のいちょう切りにします。塩もみし10分程置いたら出できた水分をしっかりふきます。

②Aと①を保存袋に入れてよく混ぜ合わせる。

③冷蔵庫に一晩おきます。

余ったみそ漬けは味噌汁に入れたりすると美味しく召し上がれます。

  • ヘルシータンドリーチキン

【ヨーグルトでお肉を柔らか、レンチンで簡単に作れます】

調理時間約20分(つけ込み時間除く)

材料(2人分)

鶏むね肉 1枚(250g)

塩・こしょう 少々

Aプレーンヨーグルト 大さじ2 

Aカレー粉・しょうゆ 各小さじ2

Aトマトケチャップ・にんにくチューブ・しょうがチューブ  各小さじ1

オリーブ油  大さじ1

作り方

①鶏むね肉の両面にフォークで穴をあけ、ひと口大に切り、塩こしょうをふります。

②耐熱容器にAを混ぜ合わせて①を加え、もみ込んで10分ほどおきます。

③②にオリーブ油を回し入れて、ふんわりラップをして電子レンジ600Wで5分加熱します。

④取り出して混ぜたら、再びラップをしてさらに2分加熱します。レンジに入れたまま3分蒸らします。

まとめ

ヨーグルトは腸内環境を整え、生活習慣病予防などとさまざまな効果が期待されています。

食事やデザートとして手軽に食べることができる健康食品です。

また、食べるタイミングや種類によっても健康効果は様々ですので、

ご自身の食生活や用途にあったヨーグルトを取り入れてみてはいかがでしょうか。

<参考文献>

株式会社明治 https://www.meiji.co.jp/meiji-shokuiku/know/lovable-milk/yogurt/

雪印メグミルク https://www.meg-snow.com/fun/academy/yogurt/about/

本田歯科クリニック https://www.honda-shika.com/news/2020/04/13/

わかさ生活 https://himitsu.wakasa.jp/contents/yogurt/#:~:text=

美的.com  https://www.biteki.com/life-style/food-recipe/499001

キナリノ  https://kinarino.jp/cat5/37698

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