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発酵食品【チーズ編】

チーズとは

乳酸菌や酵素の働きで乳のたんぱく質を固めたものです。日本には仏教とともに6~7世紀ごろにチーズの原型「蘇」(*)が朝鮮半島や中国から伝わりました。平安時代には、栄養価の高さから、身分の高い貴族しか口にできない高価なものでした。

*蘇とは牛乳を煮詰めて無糖練乳よりもさらに濃縮したのち乾燥させてものではないかと考えられています。

チーズの種類

  • プロセスチーズ

ナチュラルチーズを加熱して溶かし、乳化剤を加えて型に詰めて作ります。スライスチーズや6Pチーズ、キャンディーチーズなど様々な種類があり、気軽に食べられます。

  • ナチュラルチーズ

原料となる牛や山羊、羊、水牛などの乳を使用して、乳酸菌や酵素の働きによって発酵させて固めたものです。原料の乳の種類や製造方法、乳酸菌やカビなどの微生物などによって、形も風味も変わるのが特徴で、現在1000種類以上もあると言われています。

大きさや形、菌の種類などで様々なタイプに分けられ、そのタイプは7種類に分類できます。

青カビチーズ→内部に青カビを植え付けて乳酸菌と一緒に熟成させるチーズです。別名ブルーチーズとも言われています。代表的なものはゴルゴンゾーラ、ロックフォール、スティルトンで世界3大ブルーチーズと呼ばれています。

白カビチーズ→表面に白カビを植え付けて乳酸菌と一緒に熟成させるチーズです。代表的なものはカマンベール、ブリーなどがあります。

フレッシュチーズ→熟成させない生のままのチーズです。水分が多くミルクの香りとさわやかな酸味があります。代表的なものにモッツアレラ、カッテージ、リコッタなどがあります。

セミハードチーズ→殺菌乳を凝乳酵素で固めた後、プレスし水分を取り除き、乳酸菌の力でゆっくり熟成させる硬質のチーズです。水分量が少ないため保存性の良いマイルドな味わいです。代表的なものはゴーダ、マリボーなどがあります。

ハードチーズ→長期熟成させて作る硬いタイプのチーズです。水分量がとても少なくてかたい大型のものが多いチーズです。代表的なものにチェダー、パルミジャーノ・レッジャーノ、パルメザンなどがあります。

ウォッシュチーズ→チーズの表面を塩水やビール、地酒で何回も洗いながら、内部を熟成させるチーズです。独特の強い香りがする個性的なチーズです。代表的なものに、エポワス、マロワルなどがあります。

シェーブルチーズ→濃厚でこくのある山羊乳でつくられたチーズです。代表的なものにクロタン・ド・シャヴィニョル、ヴァランセなどがあります。





チーズの主な栄養

  • たんぱく質

筋肉や細胞、血液など体を作る重要な栄養素です。チーズの22~28%を占める主成分で、「白い肉」と呼ばれています。

  • 脂質

消化の良さから「脂肪の中の王様」といわれる乳脂肪を豊富に含んでいます。チーズの25~30%を占めています。

  • ビタミン  

ビタミンは、体内で栄養・代謝などの生理機能をコントロールする重要な役割です。ビタミンは体内で作ることができない貴重な成分です。

体の抵抗力を高めたり、目の機能、皮膚の健康を保つビタミンA、体の成長や回復を助けるビタミンB2、抗酸化作用のあるビタミンEなどが含まれています。

  • カルシウム

強い体や骨を作る上で欠かせない重要な栄養素です。筋肉を動かしたり、精神を安定させるなどの効果があります。ビタミンDと一緒にとることで吸収が良くなります。

チーズの健康効果

  • 血糖値のコントロールに役立つ

血糖値が高くなる食事を続けていると糖尿病、動脈硬化、脳梗塞などの病気を引き起こす原因になることもあります。チーズは低GI食品(*)で、食事による血糖値の上昇をコントロールし、体の健康状態を良好に保つのに役立ちます。

*低GI食品→GIはGlycemic Index(グリセミック・インデックス)の略で、血糖値の上昇度を示す指標のことです。GI値が低い食品は血糖値の上昇を緩やかにし、一般的にGI値が55以下の食品のことです。

  • 骨を太く、丈夫にする

チーズはとても効率の良いカルシウム供給源です。含有量が多いだけではなく、体への吸収率が50~60%と小魚の約2倍です。牛乳1本分のカルシウムは約200mgですが、チーズならば20~30gで同量が摂れます。さらに乳由来の塩基性たんぱく質が骨をつくる骨芽細胞の働きを高めてくれるとも言われています。

  • 腸の調子整える

乳を乳酸発酵させてつくるチーズには、生きた乳酸菌が多く含まれています。乳酸菌は腸の悪玉菌を減らして腸内環境を整え、便通を正常にします。しかしプロセスチーズはナチュラルチーズを加熱して溶かして作るため生きた乳酸菌はいません。腸の調子が気になるときは、ナチュラルチーズのモッツアレラチーズやゴーダチーズなどを取り入れてみましょう。

  • 美肌効果

チーズに含まれるビタミンB2は、肌のタンオーバーを促進する効果があります。また、肌の老化や乾燥を防いでくれるセレンも含みます。

  • ダイエット

チーズの脂肪には、短鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸という成分が含まれています。短鎖脂肪酸は脂肪細胞と結びつくことで溜まった脂肪を燃やしてくれる働きがあるとされています。また、チーズに含まれるビタミンB2は脂質の代謝を助け、体脂肪の燃焼を促すとされています。脂質の多い食べ物をとる機会が多い人にもおすすめです。

オススメの食べ方

  • ビタミンCを含む食べ物と一緒に食べる

チーズにはビタミンCが含まれていません。ビタミンCを多く含む野菜パプリカ、ブロッコリー、じゃがいもなど、果物では、イチゴ、キウイ、柿、オレンジなどと一緒に食べると栄養バランスが良くなります。サラダのトッピングにしたり、チーズフォンデュの具材に野菜を取り入れたりするのもおすすめです。

  • 食物繊維を含む食材と一緒に食べる

チーズには食物繊維が含まれていないため、食物繊維が豊富な根菜類や海藻類、豆類と一緒に食べることでバランスが整います。

  • カルシウムの吸収を高めるビタミンDを含む食材と一緒に食べる

いわしやしいたけなどビタミンDが豊富に含む食材とともに食べるとカルシウムの吸収率をアップさせる効果があります。

簡単レシピ

腸活モッツアレラチーズサラダ~ピーナッツ塩麹ドレッシング~ 

材料(2人分)

ベビーリーフ  適量

モッツアレラチーズ 6個

ゴーダチーズ    適量

ミニトマト     5個

【ドレッシング】

ピーナッツ  20g

塩麹  大さじ1と1/2

黒すりごま 大さじ2

オリーブ油・酢・水 各大さじ1

作り方

  • 落花生をポリ袋に入れて、棒でたたき細かくします。
  • 容器に①と全ての調味料を入れて混ぜます。
  • サラダをお皿に盛り、②をかけます。

・レンジで簡単きのこチーズリゾット

材料(1人分)

舞茸  10g

しめじ 10g

エリンギ10g

ごはん 100g

玉ねぎ 1/4個

冷凍エビ 4つ

A牛乳 100㏄

A顆粒コンソメ 小さじ1

Bとろけるチーズ  25g

B粉チーズ 大さじ1

パセリ 適量

ブラックペッパー  適量

作り方

  • しめじは根元を切り落とし、手でほぐします。舞茸、しめじ、えりんぎ、玉ねぎを粗みじん切りにします。エビは解凍し1.5cm幅に切ります。
  • 耐熱ボウルにごはん、①、Aを入れて混ぜます。ふんわりラップをして600Wのレンジで4分加熱します。
  • 取り出したらBを加えて混ぜ、ふんわりラップしたら再度1分加熱します。お好みでパセリ、ブラックペッパーをふります。

パプリカとカッテージチーズサラダ

調理時間10分

材料(2人分)

赤パプリカ  1/2個

黄パプリカ    1/2個

カッテージチーズ  60g

Aくるみ     適量

A塩こしょう  少々

Aオリーブオイル  大さじ1

Aレモン汁     小さじ1/2

Aにんにくチューブ  小さじ1

 

レタス      適量

サラダほうれん草 適量

作り方

  • パプリカを1cm角に切り、600W のレンジで2分加熱します。
  • くるみは粗く刻みます。
  • パプリカの粗熱が取れたら、ボウルに①、②、カッテージチーズ、Aを加えて混ぜます。

まとめ

チーズは体に必要なたんぱく質、脂質、カルシウム、ビタミン類を多く含む食べ物です。

また美肌効果、腸内環境を整える等といった女性に嬉しい健康効果も期待できます。

様々な種類のあるチーズの特徴をよく知り、野菜、果物などと一緒にバランスよく食べてみてください。

<参考文献>

株式会社 明治 https://www.meiji.co.jp/meiji-shokuiku/know/lovable-milk/cheese/

QBB六甲バター株式会社 https://www.qbb.co.jp/enjoy/cheese/nutrition/

雪印メグミルク https://www.meg-snow.com/cheeseclub/knowledge/jiten/base/teigi/










































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